卵アレルギーと予防接種の関連性とは?【インフルエンザワクチン編】
卵アレルギーを持ったお子さんの場合、インフルエンザワクチンの予防接種には注意を払う必要があります。
なぜ注意が必要なのでしょうか?
その理由とは・・・?
卵アレルギーでもインフルエンザの予防接種は受けられる?
冬場になると毎年猛威を振るうインフルエンザ。
小さな子どもの場合は重症化するケースがあるので、親御さんとしては予防注射を受けさせてインフルエンザウイルスから守ってあげたいという気持ちが強いでしょう。
そんな予防注射なんですが、実は、インフルエンザワクチンは卵アレルギーと関連がある予防接種の1つなのです。
病院の受付や院内の張り紙で、
「卵アレルギーがある方はインフルエンザの予防注射を受けられる前にお伝え下さい」
という張り紙をよく目にするので、ご存知という方もおられるかもしれませんね。
インフルエンザワクチンと卵アレルギーの関係
では、なぜ卵アレルギーの子供はインフルエンザワクチンを接種することに注意が必要なのでしょうか?
その理由は、
インフルエンザワクチンには鶏卵の成分が含まれているからです。
だから、卵アレルギーのお子さんにインフルエンザワクチンを摂取する場合は注意が必要なんですね(^^)
でも、卵アレルギーがある子は絶対にインフルエンザのワクチンを摂取できないかといえば、実は、そうではありません。
現在日本で使われているインフルエンザワクチンは高度の精製のため、卵の成分は極微量しか残りません。
ですので、重度の卵アレルギーでない限りは「接種可能」と判断されます。
ではどのような場合が接種に注意が必要なのでしょうか?
卵アレルギーが重度の場合は皮内テストを
摂取に注意が必要な事例
- アレルギー検査で卵の特異的IgEがスコア5-6以上
- 卵を食べてアナフィラキシーになったことのある
このような場合は接種に注意が必要です。
医師と相談の上、皮内反応(皮膚テスト)を受けてから接種するかどうか判断されることを強くおすすめします。
皮内テストとは?
皮内テストとは、実際に打つワクチンの1/100量を打ち、反応を見るというものです。
皮内テストで腫れた部分が9-14mm、赤い部分が20-39mm以上の場合は、少しずつ分割してインフルエンザワクチンを接種していきます。
病院によっては、接種の前日または前々日から抗アレルギー剤を飲んだ上で接種を行うところもあります。
また、反応部分が上記以下の場合は陰性ということですので、通常の方法でインフルエンザワクチンを接種することが可能です。
腫れた部分が15mm以上、赤い部分が40mm以上になる場合に限り、接種を中止した方がいいとお医者さんの方で判断されます。
でも、こうした皮内テストはどこの病院でも実施しているわけではありません。
上記に当てはまるような重度のアレルギーをお持ちのお子さんの場合は、必ず病院に事前に問い合わせ、「皮内テストを行っているかどうか」の確認をしてからワクチンの接種を検討されると良いと思います。
ちなみにうちの息子もこの皮内テストの結果、昨年の冬はインフルエンザの皮内テストを受けることができました。
その様子を書いてる記事がありますので、詳しくはこちらをどうぞ↓
→インフルエンザワクチン皮内テストの様子。どんな風に受けるの?
卵アレルギーは軽度だけど心配な場合は
一般的に、
- アレルギー検査の結果、卵白の特異的IgEがスコア2以下
- 卵アレルギーは持っているが、鶏卵の二次製品の摂取が可能
このような軽度~中度の卵アレルギーのお子さんの場合は皮内テストを受ける必要はないと言われています。
とは言え、「軽度でも卵アレルギーがある」という事実がある以上、いきなりインフルエンザワクチンを接種するのは心配という親御さんも多いと思います。
そのような場合は念のため皮内テストを行っている医療機関を調べて、お医者に相談されてからどのように接種するかを決められた方が親御さんの気持ちとしては安心かもしれませんね(^^)
「うちの子の場合はどうなのかな~?普通に打っても大丈夫とは思うけどー。でも・・・」
こんな風に少しでも不安があるママ・パパは安心のために皮内テストを行っている病院に行かれることをおすすめしますよ♪
まとめ
- インフルエンザワクチンには極微量の卵成分が含まれている
- 重度な卵アレルギーでなければインフルエンザの予防接種は可能
- 卵の特異的IgEがスコア5-6以上、アナフィラキシーを起こしたことがある、など重度の卵アレルギーの場合は皮内テストを受けて判断
- 軽度~中度の卵アレルギーでもママ・パパが心配な場合は皮内テストを行っている病院を受診
インフルエンザの他に卵アレルギーと関連のある予防接種の記事はこちらです(^^)
・麻しん風しん(MR)混合ワクチンの記事はこちら→卵アレルギーと予防接種(麻疹・風疹(MR)編)
・おたふく風邪(ムンプス)の記事はこちら→卵アレルギーと予防接種【おたふく風邪(ムンプス)編】
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