動物との接触どの程度なら大丈夫?ペットはやっぱり飼ったらダメ?!
アレルギーの症状を引き起こす可能性がある動物との接触。
動物とどの程度なら接触していいの?
アレルギーっ子の家ではペットは飼えないの?
気になる動物との接触についてまとめてみました。
ペットは飼わないことが基本
アレルギーを引き起こす原因となる犬や猫。
ぜんそく、ダニアレルギー、アトピー性皮膚炎のお子さんの家庭ではペットは飼わないことが原則です。
動物アレルギーのお子さんの場合は、ペットとして飼うことはもちろん、その他のシーンでの動物との接触を避けることにも十分に注意が必要です。
犬や猫だけでなく、ハムスター、うさぎなどの動物もアレルゲンとなります(この中で、特異的IgE抗体陽性率が最も高いのは猫と言われています)
毛のある動物はすべてアレルゲンになる可能性がありますので、この他の動物の飼育も避けられた方が無難です。
インコなどの小鳥もくしゃみや鼻水などの症状を引き起こしやすいと言われています。
室外で飼うなら大丈夫?
「アレルギーっ子の家ではペットを飼うのは厳禁」と言われても、もともとペットを飼われていたご家庭では簡単にペットを手放せないと思います。
そこで、よく聞かれるのがこの質問です。
室外でなら飼うのなら大丈夫?
たしかに、室内で飼うことに比べれば、お子さんとの接触自体も減りますし、ダニなどのアレルゲンを室内から減らすことはできます。
しかし、アレルギーのお子さんへの影響がまったくなくなるとは言い切れません。
室外で飼っていたのに、アレルギーの数値がはねあがった…
あるアレルギーっ子の親御さんから、動物との接触についてこういうお話を聞いたことがあります。
その方は一時期、室外に犬を飼っている環境でお子さんを育てられていたそうです(ご両親と同居されていて、犬はご両親が飼われていたそうです)。
「室外で飼っているし、子供はまったく接触していないから大丈夫だろう」と考えられていたらしいのですが、定期的に受けられていたお子さんのアレルギー検査の結果を見てかなり驚かれたそうです。
室外で犬を飼っている家に引っ越した途端、アレルギーの数値がいつもの何倍にも跳ね上がったそうなのです。
他の家へ引っ越し、動物は飼育しない環境になった途端、また数値はおさまったとのこと…。
動物のいる環境は、想像以上にアレルギーに影響があるのだと実感させられた話でした。
どうしても室外で飼いたいときは
このように、室外と言えども、ペットを飼うことは想像以上にアレルギーを持ったお子さんの症状に影響を与えるということを覚えておいたがいいでしょう。
それでも、ペットを室外で飼うことを諦めきれない場合は、お子さんとは接触させないことはもちろん、ブラッシングやシャンプーをこまめにして、おしっこやフンの始末も完璧にすることが前提と考えましょう。
このとき、ペットのお世話をするママ・パパは必ず手に手袋をして、ペットと接触した後は必ず手洗いをしてください(できれば着替えも)。
ママ・パパの手を介して、ペットの毛や唾液が付くことでお子さんにアレルギー症状が起こる可能性があるからです。
動物との接触はどのくらい危険なの?
私も息子のアレルギーがわかってすぐのときは、動物との接触させないことについてはあまり深く考えていませんでした。
しかし、動物との接触は想像以上にアレルギーを引き起こすということをいくつかの経験から学びました。
息子は動物園に行くと必ずと言っていいほど高熱を出しました。
一度なんて、電車に犬を抱っこして乗せている方がいて(ワンちゃんが移動するときに入るワンちゃん用のバッグにも入ってなくて、普通に抱っこで乗られていました。ちょっと珍しいですよね(^_^;))、2~3mの距離にいただけで鼻水がタラーと出たりしたこともありました。
この前は、ワンちゃんが遊んだぬいぐるみを触ってしまい、顔が真っ赤に腫れ上がってしまいました…。
やはりアレルギーっ子は、動物との接触は厳禁に近いことなのかもしれません…。
動物を飼うと子供の心が安心という説があるけれど…
ペットを飼うことは精神の安定に良いと言われています。
心の安定のために、アトピーやぜんそくを持つ子を動物を触れ合わせるセラピーを行っている病院もあるくらいです
アレルギーはストレスによって悪化することがありますので、心が安定する環境を与えてあげることはとてもいいことです。
そういう点ではペットを飼うことはメリットがあるかもしれません。
しかし、アレルギーっ子の症状の将来的展望を考えれば、飼わないことを選択する方がやはりメリットは多いと考えられます。
保育園・幼稚園や学校での動物の飼育は?
最近では、子供たちの情操教育のために動物を飼育している保育園・幼稚園も多いと思いますが、園で飼育されている動物との接触も基本的には避けて頂いた方が無難でしょう。
うちの息子が通う幼稚園でも、うさぎが飼育されているので、病院の先生にどの程度の接触なら可能か聞いたことがあります。
以下はそのときの先生との会話です。
このアドバイスを受けて、私は幼稚園の先生に息子の動物との接触をできる範囲で避けてもらうように協力をお願いするお手紙を書きました。
先生の適切な配慮のおかげで、息子は幼稚園で一度もアレルギーを起こしていませんし、かと言って極端に動物との接触を我慢するということもなく過ごしています。
小学生になれば、ニワトリやうさぎの飼育当番がある学校も多いですね。
アレルギーの症状が軽い場合は、絶対に避けなければいけないというわけではありませんが、ひどい喘息や動物アレルギーを持っている場合は、当番を避けさせてもらうように先生にお願いするか、動物と接触の少ない役割に当ててもらうなどの配慮をお願いした方がいいかもしれません。
いずれにしても、園や学校での動物との接触に関しては、保護者と先生との連携が必要となります。
入園や入学の際に必ずお子さんのアレルギーのことについて、先生に詳しく伝えられてください。
いつの日か動物と触れ合えるために
多くの子がそうであるように、息子は動物が大好きです。
「アレルギーっ子は動物と接触させない方がいい」と知ったときに、最初はやっぱり息子のことを可哀想に思いました。
しかし次第に、今動物との接触を避けることはアレルギー症状の改善のためであり、将来息子が動物とも普通に触れ合えるためだ、と考えるようになりました。
動物との接触は、その場で症状が出なかったとしてもアレルギー症状の改善にはやはりプラスにはなりません。
お子さんの将来的展望を考えて、小さいうちは極力動物の接触は避けてあげる方が得策かもしれません(^^)
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