卵アレルギーの子が気をつけなければいけない薬

子供に卵アレルギーがあるとわかった場合、「卵が含まれる食品」はもちろん「卵の成分が含まれる薬」にも配慮が必要になります。
今回は卵アレルギーのお子さんが気をつけなければいけない薬(ただし吸入薬とワクチンは除く)について書いていきます。
卵アレルギーが「使用禁忌」なっている成分は「リゾチーム塩酸塩」
卵アレルギーの子供が「使用禁忌」となっている成分で挙げられるものとして、「リゾチーム塩酸塩」があります。
というか、「禁忌」となっているものは今のところこの「リゾチーム塩酸塩」しか聞いたことありません。
あくまで素人の私が知っている限りなのですが、アレルギー専門の小児科から頂いた「食物アレルギー患者への投与に配慮すべきおもな薬物(吸入薬とワクチンを除く)」を記載した表の中でも、卵アレルギー患者に配慮が必要なものとして記載されているのは「リゾチーム塩酸塩」だけです。
乳製品アレルギー患者に配慮が必要な薬物の成分の数に比べれば、1種類だけですので非常に覚えやすいと思います。
「リゾチーム塩酸塩」は、鶏卵の卵白から抽出したたんぱく質です。
乳児が「リゾチーム塩酸塩」を服用しアナフィラキシーショックを起こした報告もあり、卵アレルギーがある人、または卵アレルギーの既往歴がある人(今は卵のアレルギーはないが以前は卵アレルギーだった、など)は使用を避ける必要があるとされています。
しかし、「リゾチーム塩酸塩」と言っても一般人には聞き慣れない名称ですよね(;´▽`A``
では、実際にどのような薬に「リゾチーム塩酸塩」が含まれているのでしょうか?
まずは処方薬の中で代表的なものを書いていきます。
「リゾチーム塩酸塩」を含む主な薬(処方箋が必要なもの)
「リゾチーム塩酸塩」を含む代表的な処方薬としてよく挙げられるものとして以下の3つがあります。
- ノイチーム
- アクディーム
- レフトーゼ
この3つの薬の主な作用は炎症を抑え、出血を防止し、膿(うみ)を溶かすことです。
また、細菌の感染を予防する効果もあります。
主に慢性副鼻腔炎や痰喀出困難(たんが出しにくい状態のことです)などの症状に適応される薬です(アクディームに関しては歯周病(炎症型)、小手術などで出血したときなどに用いることもあるようです)。
この3つの薬の添付書には卵アレルギーに関して「卵白アレルギーの人は使用禁忌」の旨が書かれています↓
・日本新薬 「レフトーゼ 添付文書」(※pdfファイルが開きます)
処方箋なしで薬局で購入できる商品にも含まれていることがある
上記のような病院でもらう処方薬だけでなく、処方箋なしで薬局やドラッグストアなどで購入できる市販の商品にも「リゾチーム塩酸塩」が含まれていることがあるので注意が必要です。
調べてみると結構な数あります( ̄▽ ̄;)
「おくすり検索」というサイトで「成分」のところに「リゾチーム」と入れて検索してみてください。
なんと83件ものお薬がヒットします。
アネトン、カイゲン、パブロン、コンタック、後藤散、コルゲンなどなど、よく耳にする薬がたくさんありますね・・・。
診察前、購入前に必ず卵アレルギーであることを申告しましょう
このように「リゾチーム塩酸塩」が使われている薬は意外とたくさんあります。
はじめて病院を受診する場合は必ず診察前に「子供に卵アレルギーがある」ということを医師に伝えましょう。
また、市販の薬を購入する場合は(子供が小さいうちは病院で処方してもらった薬以外を服用させることは少ないかもしれませんが…)購入前に必ず薬剤師さんにご相談ください。
私の場合は、上記に載せた「食物アレルギー患者への投与に配慮すべきおもな薬物(吸入薬とワクチンを除く)」が印刷された紙をいつも持ち歩くことにしていますよd(^^*)
まとめ
- 卵アレルギーが使用禁忌の薬は「リゾチーム塩酸塩」が含まれたもの
- 「リゾチーム塩酸塩」が含まれた処方薬の代表的なものとしてノイチーム、アクディーム、レフトーゼがある
- 処方箋なしで薬局やドラッグストアなどで購入できる市販薬にも「リゾチーム塩酸塩」が含まれているものがたくさんある
- 病院を受診する場合は、初めに必ず「子供に卵アレルギーがあること」を申告
- 薬局などで市販薬を購入する場合は必ず薬剤師さんに卵白アレルギーに関して相談の上購入すること
なお、卵アレルギーに関連のあるワクチンについては別の記事で書いておりますので、そちらもよろしければご覧くださいヽ(*^^*)ノ
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