大豆アレルギー,強さ,段階

実践!子供のアレルギー対策研究室

大豆アレルギー、食品別抗原の強さと段階!味噌や醤油は食べられる?!

読了までの目安時間:約 10分

 

大豆アレルギー 強さ 段階

 
大豆そのものや大豆を使った食品でアレルギーの症状が出る「大豆アレルギー」。

 
何が抗原として強いのか、弱いのか?

味噌や醤油の摂取はどうすればいいのか?

お菓子や揚げ物が抗原性が高いってほんと?

 
大豆アレルギーの抗原性の強弱についてまとめてみました。

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大豆を使った食品、何が抗原として強いか弱いか?段階別に示してみました

 

●最も強い

・大豆
・おから
・枝豆
・豆乳

●強い

・きなこ
・チョコレート
・スナック菓子
・揚げ物
・マーガリン

●やや弱い

・豆腐
・豆乳
※豆乳は、2014年にアナフィラキシーを含むアレルギー症状の相談が多数あったため、国民生活センターが摂取に関して注意喚起をするようになりました。
大豆自体が大丈夫な方でも、摂取に十分な注意が必要です。

●弱い

・納豆
・味噌
・醤油
・もやし

 
※「強い」の中のチョコレート、スナック菓子、揚げ物、マーガリンに関しては、「お菓子や揚げ物は本当に大豆アレルゲンとして強いのか?」「チョコレートも大豆アレルギーの人にとっては抗原性が高いものなの?」の部分も併せてお読みください。

 

 

大豆アレルギーでも味噌、醤油を除去しなければいけない例は少ない

 
上記の段階別表で「弱い」に振り分けられているみそと醤油。

この2つに関しては、大豆アレルギーでもアレルギー反応が出ることは稀と言われています。

味噌と醤油は発酵中にアレルギーの原因となる大豆たんぱくが完全に分解されます。

そのため、極微量の大豆でも症状が出てしまうような重度のアレルギーでない限りは大豆アレルギーでも味噌と醤油は食べられるケースが多いのです。

うちの息子の場合も、1歳3ヶ月のときに受けたアレルギーの血液検査では大豆アレルギーはクラス3(段階としては「陽性」になりますね)の結果が出たのですが、離乳食の段階でも味噌や醤油での味付けをしたものでアレルギーの症状が出たことはありませんでした。
味噌汁もごくごく飲んでいました(^^)

ですので、このときは大豆食品は全部除去するのではなく「弱い」の段階に振り分けられている味噌、醤油、納豆、もやしに関しては摂取しても問題ないとの指導を受けました。

 
醤油に関して補足ですが、醤油が口のまわりにちょっと多めについてしまったときに、子供の皮膚が赤くなり痒がることがよくあります(大人でも肌に醤油がついたままだと痒くなることありますよね)。

これは醤油に含まれる塩分の刺激で反応が出ている場合が多く、必ずしも大豆アレルギーとは言えません。
おばあちゃんなんかがこの様子を見て、「あー、塩分にまけたんだね~」とかよく言いますよね。
醤油に関してはこの辺りはちょっと注意して観察する必要があるかと思います。

 
また、上記の段階表の中には書いていないのですが、大豆油も味噌やしょうゆ同様ほとんどの大豆アレルギーっ子が摂取することができる食品のひとつです。

大豆油は精製度が高いためアレルギーの原因となるタンパク質がほとんど残らないそうです。

 

もし味噌や醤油でもアレルギーの症状が出る場合は…

 
少数とは言え、みそやしょうゆでもアレルギーの反応が出る子もいます。

でも、味噌や醤油を味付けに使えないのってかなり大変ですよね!

 
そういう場合は、大豆ではなく雑穀や米で作られたしょうゆや味噌を使われることをおすすめします。
その他にも魚醤という手もあります。

最近では、アレルギー関連のものを売っているお店でこの手の商品が手軽に手に入りますので、お困りの場合は是非利用してみてくださいね。

 

お菓子や揚げ物は本当に大豆アレルゲンとして強いのか?


 
スナック菓子、揚げ物は大豆アレルゲンとして「強い」に振り分けられています。

しかし、これに関して疑問視する声もあります。
(私自身も「違うのでは?」と感じています)

実はこれは、揚げ物やスナック菓子(いずれも油を使ったものですね)をたくさん食べると湿疹などが出た人が多かったことから、大豆油が抗原として高いと考えられたため「強い」の欄に振り分けられたようなのです。

しかし、先ほども述べたように近年では大豆油は抗原性の低いものと考えられています。
(かかりつけのアレルギー科の先生から頂いた資料の中でも、大豆油は二重線が引かれて〈最も強い〉の欄から削除されていました)

油料理を食べたときに出る湿疹は酸化した油を摂取したことやリノール酸を過剰に摂取したことが原因であり、大豆アレルギーとは関連がないのでは?と推測されるようになりました。

 
実際、うちの息子の場合も抗原性が〈やや弱い〉とされている豆腐では蕁麻疹や赤みが出たことはあっても、抗原性が〈強い〉と言われている揚げ物やスナック菓子で症状が出たことは一度もありません。

また、油脂として大豆が含まれるマーガリンに関しても、豆腐で症状が出ていた離乳食時代でも反応したことはありませんでした(味付けに少量使っていました)。

 
とは言え、冷凍モノのフライやお菓子には大豆由来の食品添加物(フライには大豆粉そのものも)が使われているものがかなり多いですので、大豆アレルギーのあるお子さんに初めて食べさせるときは必ずしっかり様子を見ながら慎重に進めていってください。

 

チョコレートも大豆アレルギーの人にとっては抗原性が高いものなの?


チョコレート 大豆アレルギー 食べられる
チョコレートもまた大豆アレルゲンとして〈強い〉に振り分けられています。

「含まれている大豆によって症状が出る」「カカオ豆に反応している」、色んな説がありますが、チョコレートの半分を占めていると言われる食品添加物によって症状が出ているのではないか?という説もあります。

食物アレルギーがない子でもチョコレートを食べすぎると顔がうっすら赤くなったり痒がったりすることがあるのは、もしかしたら添加物が関与しているのかもしれないなーとか思っています(あくまで私の考えですが)。

もし、食品添加物によって症状が出ていると仮定するならば、その種類は多種多様なためどの添加物に反応しているかを調べるのは熟練のアレルギー科の先生でもかなり難しいかと思われます(^_^;)

 
私の場合は本人も欲しがらなかったこともあって、チョコレートは3歳まで食べさせませんでした。

3歳になったらさすがに幼稚園のおやつでお友達が食べているのを見たり、テレビでチョコを見かけると食べたがるようになったので、少量ずつ与えることにしました。

食べさせてみた結果は、じんましんのような明らかなアレルギー症状は出ませんでしたが、少し多めに食べるといつもよりもうっすら顔が赤くなったり、体を掻きむしることが多かったりしたことがあります。

生協などで購入した添加物の少ないチョコレートだとそういう反応が出たことがないので、なるべくそういう商品を食べさせるようにしています。

 
でもこれは一人っ子だから可能だったのかなー、とも思います。
もし、上にお兄ちゃんお姉ちゃんがいる環境ではなかなか難しいだろうなーと思います。
お兄ちゃんお姉ちゃんが食べてたら絶対欲しがりますよね(^_^;)

チョコレートを一切与えないのが難しい状況の場合は、できるだけ食品添加物の少ないチョコを食べさせるなどの対策をしてみるといいかもしれないですね(^^)

 

大豆アレルギーの抗原性を正確に決めるのは難しい?!

 
このように大豆に関しては、卵や乳・小麦に比べると調理によるアレルゲンの変化の研究が未だ十分ではないところがあります。

他の食物アレルギーに比べると上記のような抗原の強弱を示す表がそのまま当てはまらない場合が多々あるのです。

 
ですので、それぞれの食品がその子にとって抗原性が高いのか低いのかを正確に決めるには実際に食べてみる(負荷試験を行う)という手段以外ないというのが現状。

息子の場合は、赤ちゃんの頃の大豆に対する反応とアレルギーの血液検査の結果からそれ程重度ではない大豆アレルギーということが推測できたので負荷試験は自宅で行いましたが、もしお母さん・お父さんに不安がある場合や大豆アレルギーの疑いがあって離乳食の進め方に疑問を持っている場合などはアレルギー専門の医師の指導のもとで負荷試験をお願いしてみるといいですよ(^^)

 

   

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大豆アレルギー   コメント:4

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コメントは4件です

  1. 岡田祥子 より:

    私は、大豆の、アレルギー性鼻炎です。
    蕁麻疹は出ません。

    大豆由来の乳化剤が入っているだけでも、反応します。

    • ぴのこ より:

      やはりアレルギーの症状の出方は様々ですね。
      大豆由来の乳化剤は色んなものに入っているので大変ですよね。

  2. ひろまま より:

    初めまして。
    私もひどいアレルギーっ子3兄弟の母です。
    大豆はクラス4で低めなのですが、豆腐、豆乳では出ますがスナックやチョコで出ることはありません。豆乳はあまり加工されていないのでアレルギーが出やすいと聞いたのですが、低いのはどうしてなのでしょうか?

    • ぴのこ より:

      はじめまして。
      コメントありがとうございます。

      豆乳についてのご指摘ありがとうございます。
      ひろままさんがおっしゃる通り、豆乳は以前はアレルゲンとしては「やや弱い」に分類されていましたが、2013―2014年に豆乳でのアレルギー症状の相談が急増し、国民生活センターが注意喚起をするようになりました。

      この記事ではそれ以前の資料をもとに作成していましたので、「やや弱い」に分類したままでした。
      記事も修正させて頂こうと思います。
      ありがとうございました。

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