負荷試験ってどんな風にするの?【ちゃおずの卵黄負荷テスト体験記】
アレルゲンを実際に食べさせて、アレルギー反応の有無を見る負荷試験(負荷テスト)。
「そもそも負荷テストってどんな風にするの?!」
「アレルギー反応が出るかもしれないものを食べさせるなんて緊張する!!」
そんな疑問や不安を持つアレルギーっ子のお母さん・お父さんも多いでしょう。
そこで、今回は息子ちゃおずが経験した卵黄の負荷テストの体験記を書こうと思います(^^)
どういう流れで負荷テストを受けることを決めたか
息子が卵黄の負荷テストを受けたのは1歳9ヶ月のこと。
その頃受けた二度目の血液検査の結果を聞きに行ったときに、かかりつけのアレルギー科の先生から提案を受けて負荷試験を受けることになりました。
負荷試験を受けるかどうかは主治医とよく相談して決めなければいけません。
・マヨネーズや卵の含まれたお菓子を誤食したとき、蕁麻疹の症状は出たものの、薬などの処置なしで短時間の内に症状が自然とひいたこと
・2歳前というある一定の年齢に達しているため、アナフィラキシーなどのひどい症状が出る危険性が低いこと(低月齢の場合は、ラストクラスが一定以上の子はひどい症状を起こすリスクがあるため、原則として負荷試験は行いません)
このときは以上のことを判断材料として先生が提案してくださりました。
私も十分納得の上で負荷試験を受けさせることを決意し、血液検査の結果を聞きに行った一週間後に負荷試験の予約を取りました。
外来で受けるか、入院で受けるか
負荷試験は実際にアレルゲンを食べさせるため、ひどいアレルギーの反応を起こす危険性もあるので、必ず医師の指示のもとで行わなければいけません。
検査は病院に入院して行う場合と、外来で行う場合があります。
うちの息子の場合はアナフィラキシーショックや全身に広がるようなじんましんを起こしたことなどがなかったことから、外来で受けることになりました。
時間は朝の9時から始まって、大体13時半から14時の間に終わると説明を受けました。
息子のかかりつけの病院では、負荷テストの次の日が土日祝日にならないように、負荷テストは月~木曜日に実施しているとのことでした。
負荷試験はどんな環境で受けるの?
当日は夫も仕事の休みを取ってくれたため、親子3人で病院に向かいました。
9時少し前に病院に到着し、受付を済ませると、その日の体調についての問診や負荷試験の内容の確認を先生から受けました。
その後、診察室の奥にある8~10畳ほどの部屋に通されました。
塗り絵やお絵かき帳、折り紙やペンが置いてあって、「自由に遊んでいいですよ」と看護婦さんが言ってくれました。
負荷テスト中の息子の様子です。
パパと塗り絵を楽しんでいます♪
診察室の泣き声などはあまり聞こえない静かな部屋で、ゆったりとしたソファもあり、親子3人くつろぎながら試験を受けられる環境でした。
病院によっては診察室の一角をカーテンで仕切ったスペースなどで受けるところもあるようです。
当日持っていった方がいいものは?
数時間同じ部屋で過ごすので、子供はどうしても途中で飽きてしまいます。
ですので、お気に入りのおもちゃや絵本、動画を見れるようにタブレットを持っていくのもおすすめです。
空調がききすぎる部屋で過ごす場合もありますので、サッと脱ぎ着ができるカーディガンやシャツも持っていくといいですよ。
また、昼食時をまたいでテストを受ける場合は、お子さんのお弁当を忘れずに。
うちの場合は大人2人で付き添ったので、大人の分の昼食は夫が近くのコンビニまで買いに行きましたが、大人一人で付き添う場合は大人の分の昼食もあらかじめ準備して持ち込みましょう。
どのぐらいずつ摂取していくの?
この日、息子が摂取する卵黄の総量は7g。
負荷テストで食べさせるものは、アレルギー反応を起こしにくいように調理したものを選びます。
卵黄の場合はかたゆでの黄身部分です。
これを数回に分けて、徐々に量を増やしながら食べさせていきます。
1回目に摂取する卵黄を看護師さんが運んできて息子が食べる→30分様子を見る→何も症状が出なければ2回目に摂取する卵黄を看護師さんが運んできて息子が食べる→30分様子を見る・・・
これを繰り返して、トータルの量を数時間かけて食べます。
30分間隔を開ける間も、たまに先生や看護師さんが息子の様子に変わりがないか見に来てくれます。
実際に黄身を食べさせる前は、「アレルギー反応が出るかもしれないものを食べさせるから、相当ドキドキするんじゃないかな!?」と思っていましたが、何かしら症状が出た場合は先生がすぐに対処してくれる状況ということもあって、特別緊張することはありませんでした。
負荷試験の結果はその日にわかるの?
この日、息子は特に何も症状が出ることなく、4時間半かけて7gのかたゆで卵黄を摂取することができました。
しかし、これで「負荷テストをパスした」わけではありません。
この日はいったん家に帰り、その後も様子に変わりがないかを見ます(様子に変化が見られる場合はすぐに受診してください)。
負荷テストを受けた2日後に再受診し、様子に変化がなかったか、またアトピー性皮膚炎がある子は肌の状態のチェックなども受けます。
問診の結果、息子は見事卵黄の負荷試験をパスすることができました。
負荷テストにパスした後はどんな風に摂取させていく?
負荷試験にパスすると、そのアレルゲンの除去が解除されることになり、日常的に摂取が可能ということになります。
ただし、量は様子を見ながら少量ずつ与えなければいけません。
息子の場合は初めは3gから始め、4g→5g→6g→7gというように少量ずつを2~3週間の間隔で増やしていくように指導がありました。
治療のために週に3回以上体調の良いときに食べさせてくださいと言われました(症状が出たとき病院で対処してもらえるように土日祝を避けて食べさせます)。
また、もし蕁麻疹が出てしまったときのためにアレジオンとリンデロンを緊急用の薬として3回分もらいました。
そして、順調にいけば、6ヶ月後に卵白を含むスポンジケーキの負荷試験を受けましょうとのことでした。
息子のアレルギーの改善に少しでも進歩が見られて、その日は本当に嬉しい一日になりました。
負荷テストをパスしたけれど…!!
卵黄の負荷テストをパスし、いよいよ自宅でも卵黄を摂取させていく日々が始まりました。
しかし…、
なんと1日目にして、かたゆで卵黄を一口食べた途端、じんましんが出てしまいました(汗)!
すぐに緊急用の薬を飲ませて病院に行ったところ、「まだ微妙な体調の変化によって症状が出るレベル」ということで、卵黄は引き続き除去に逆戻りしてしまいました(^_^;)
結局、卵黄の除去は解除されず、相変わらず卵は全除去という結果になってしまったけれど、私は負荷テストを受けて多いに意味があったなと思いました。
なぜなら、負荷試験を受けることによって、「息子のアレルギーの程度がどのくらいか」がはっきりとわかったから。
その子のアレルギーの程度というものは、血液検査だけでは決してわかりません。
まだ負荷試験を受けさせたことないアレルギーっ子のお母さん・お父さんも、主治医と相談し、負荷試験を受けるべき適切な時期が来たら、勇気を出してお子さんに受けさせることをおすすめします(^^)
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